帰郷
鉄道に揺られて3時間30分。人生の交差点、札幌の街に帰ってきた。札幌行きの最終電車、特急オホーツク。石北本線はちょうど遠軽駅でスイッチバックするので、乗客乗員が揃って座席の向きをクルッと入れ替えるところにそそくさと乗車するから面白い。R切符を使うと、往復で九千円を切る良心的な価格になる。一人で車運転するくらいなら、多少高くついても楽ができるJRの方がお得だだろう。
10年以上住んだ札幌だけど、遠軽の生活環境に慣れてしまうと「札幌の夜は生活騒音がうるさいなぁ」と気になる。夜中の23時に駅を降りても、人の話し声や車の行き交うエンジン音がどこからともなく聞こえてくる。住んでいた時は気にしていなかったのに、環境が変わるだけで五感が研ぎ澄まされて敏感になる。これは別に自分が特別なわけじゃなくて、誰でもそうなるんだと思う。