黒岳

冬、来たる

底なしPOW。ポンツーンが自重でここまで刺さる。

ダイヤモンド招き岩

ピン折れ、ア族の祟り?

秀岳荘のゴムバンドは優秀。

下山はロープウェイを使う。係のおっちゃんが「また遊びに来てね」って慰めてくれた。

チャーシュー・マシ

まず、近況報告。

4月から育児休暇を取得して、山から遠く離れた釧路市で生活していた。11月になって育児休暇が終了し、息子は保育園に通い、自分は元居た遠軽町で単身赴任となった。ただし、週末は釧路に帰るので「二拠点生活」と説明する方が実態に合っている。遠軽と釧路は峠を挟んで約200キロ離れており、途中に高速道路も無い。車で片道3時間30分、ガソリン代が重くのしかかる。はっきり言おう、こんな生活をずっと続けるのは勘弁だ。山に行けないこと、それ以上に家族と過ごす時間が不足している。さっさと釧路からオサラバしたいものである。

本編。

あまり暗い話ばかりしてもしょうがない。釧路と遠軽の道中が、山に行ける唯一の機会である。今年は記録的な小雪で、ようやく本日シーズン・イン。山は当然、いつもの黒岳である。釧路を23:30に立ち、バナナを調達してロングドライブ。入山は3:30。無料駐車場は快適そのもの。道具の使い方を思い出しながら、ぎこちなくパッキングを済ませ、いざ出発。しんしんと粉雪が舞い落ちる層雲峡。雪は想定以上にあり、全部シールで行けた。難なく五合目駅に到着。まだまだ暗いが、時折見える月明かりが心の癒しだ。昨年、ロープウェイを使わずに黒岳に登るスタイルを「Non Ropeway Kurodake (NRK)」と命名したが、「Full Climb Kurodake (F*CK)」のがいいんじゃないだろうか。と、くだらないことを考えながらスキー場を抜け、七合目駅。昨日のトレースはうっすらあるが、ふかふかの新雪は底なしだ。シーズン初っ端から気合が入る。ポンツーンを駆使しても、斜度が出てくれば膝丈以上。アドレナリン全開で突き進む。しかし、今日は寒かった。ラッセルをガンガン繰り出しても、身体が全く熱を持たない。骨の芯まで冷えて辛かった。激ラッセルに悶絶して山頂着は8:15。まず一本、ガスが抜けたら初滑り。底なしパウダーに再び悶絶。顔面窒息で、両太ももがパンプした。時間には余裕があるので、二本目を登り返す。後続でウッツ氏とそのお友達が登ってきた。今年もよろしくお願いします。二本目は太陽も見えたので、快適にぶっ飛ばす。だんだん調子を取り戻してきた。欲を出しておかわり三本目。さぁ滑ろうと思った矢先、右足のビンディングが決まらない。よく見るとヒールピンが一本折れている。南無。ゴムバンドで誤魔化してなんとか滑る。意外と大丈夫だったが、トゥーピンに負荷がかからないよう、優しく滑る。無事五合目駅に着いた。ここから登山道を降りればさらに被害が広がりそうなので、教義に反するがロープウェイで下山。千四百円。下山後は黒岳の湯、男女入れ替え制で駆け込みギリギリだった。ロープウェイを使って正解だったかも。遠軽まで2時間弱のドライブ、ガソリンを給油したら、山岡家で給油。長い1日だった。

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