東斜里岳・南斜里岳
先月眺めた南斜里岳を目標とした。ウッツーさんとデュエット。ちなみに今回は完全に滑り目的で、山頂はスルーしております。自分のスタイルでは珍しいパターンだけど、先月、斜里岳本峰はクリアしているから、ということで。
と前置きはさておき、明朝5時すぎに根北峠をスタート。森の中へ。しんしんと降る雪、氷点下10度近い冷気が刺さるように痛い。いつもの尾根までは、前日の立派なトレースがある。ルーファイ・ラッセル不要で楽々だったが、身体はちっとも温まらない。ザックの中でゼリーも凍っていた。ウッツーは連戦でお疲れの様子だが、ハイペースで追いかけてくる。そんなわけであっという間に尾根の上。ちょうど東の空から太陽が昇る。極寒の世界を照らすそのエネルギーは、なんとも神々しい。撮影大会を済ませ、東斜里岳へ。稜線上はカチカチ爆風で、完全地獄装備とした。クトーを効かせて、スロープ上へ。雪質を確かめつつ斜面を物色し、ラインを見極めたらGO。板踊る、絶品パウダー。パンケニワナイ沢に、野生の雄叫びが木魂した。
一つ目のノルマに続いて、本日のメインである南斜里岳へ登りかえそう。シールを着けて、対面の尾根を直登していく。雪質はすこぶる良い。けっこうな急斜面だが、登りやすい雪質であった。振り返ると2本のシュプールが見える。んー、いいねー。稜線上は岩と藪のミックスで、アイゼン必須級。面倒そうなので、クトーのまま稜線の下を巻いていくことにした。ヤバいところもあったが、無駄なアップダウンを避けて無事クリア。振り返ると、ウッツーは普通にアイゼン履いて南斜里岳山頂を極めていた。意外と常識人である。周辺のスロープを偵察したら、目的のルンゼチックな沢型へ。直下は薮、横滑りで攻略し抜けていく。次第に滑りやすい傾斜になるが、ウィンドパックされた雪質で我慢の滑り。1100、岩壁に挟まれたノドを慎重に抜け、ゆるーいパイプ地形に脱出した。まるで利尻オチウシナイのミニチュア版。面白いアドベンチャーだったな。ウッツーは滑り出しを一本ずらしていたが、雪面が割れまくってヤバかったとのこと。
そのままパンケニワナイ沢を滑り、適当なところで50mほど登り返してトレース復帰。(ここまで、前日のトレースがしっかり残っていた。)森の中は、後続パーティーが作ってくれた一級国道をかっ飛ばして高速移動。ハードシェル脱いでたので、めちゃくちゃ寒かった。行動時間はピッタリ7時間。未踏のエリアって、ワクワクしますねぇ。またよろしくお願いします。
下山後は越川温泉。地元民以外も入湯OKに戻っていた。素晴らしい。美幌の山岡家でエネルギーを補給し、北見のディーラーでオイル交換。いい1日でした。
最高点の標高: 1412 m
最低点の標高: 488 m
総所要時間: 07:29:37