南暑寒別岳(恵岱別川本流)

恐怖のトラロープ

あくびの出る河原

豪快な三段滝

負けないで、もう少し

巻くのが正解

ゴルジュは少ないが、どれも釜持ちでジャブれる

クレイジーゾーン

左岸へつり

スラブ上を大高捲き

本当にヤバかったところ、写真撮る余裕がなかった。

源頭はヒグマ先輩の縄張り、デカい。

雨竜沼ぬるげん

出没注意

ワタスゲに癒された

恵岱別川本流へ行きましょう。読み方は「えたいべつ」。読めない。増毛山地の北竜町と雨竜町を隔てる、暑寒別岳へ通じる沢である。沢鬼J氏と。

南暑寒荘に一台デポして、1時間かけて入山口の林道へ。駐車スペースは3台分しかない。釣り人御用達の林道らしい。林道崩落地点でトラロープを駆使して沢へ降りる。かなり際どい。しばし単調な河原歩きで三段の滝とご対面。圧巻。これを見るためだけに訪れる価値がある。右岸高巻きで再び河原歩き。数カ所ゴルジュ地形が出てきてジャブジャブ泳ぐ。夏らしい沢あそび。滑り台の滝でJ氏が水流に飲み込まれそうになりお助け紐、かなりヤバかった。数々のヤバい沢へ挑み続けるJ氏だが、なぜ生きているのか不思議な人だ。強靭な狂人である。860二股で野営。焚き火にちょうどいい流木だらけで困らない。夜は星が綺麗だったが、人工衛星も目立つ。宇宙開発が進み世の中が便利になるほど、山奥の静かな星空は失われてしまうのだろう。

翌朝、二股を過ぎると旅のハイライト四段の滝。一つ目は雪渓を使って捲き、二つ目以降は左岸のスラブから巻く。草付きを求めて、かなりの大高巻きになってしまった。もうお腹いっぱいだよとふらふら歩いているとプール付きの25m滝登場。こいつが曲者。無理矢理右岸のボロ壁を登るが、落ちたら確実に骨折する高さでビビった。J氏は必殺の「あぶみ」を取り出してなんとか突破した。心臓に悪すぎる。一つ手前の草付きから大高巻きすべきだった。反省。ヘロヘロと沢に戻ると、J氏の一服が美味しそうだった。ようやく源頭の爽やかな沢。水芭蕉が咲いていた。夏道に合流するハゲ地に、ゴソゴソ動く黒くてデカい物体がある。ヤベェ、今週もヒグマパイセンか。J氏の大声で藪の中へ姿を隠した。あまりの大きさにJ氏もビビっていたが、距離があるのでノープロブレム。予定外の枝沢を使って夏道へ合流したが、藪漕ぎ無しで100mほど登るだけのお得な枝沢だった。

南暑寒別岳へ背丈の倍近くある笹を漕ぐ。このルート、人が入らなすぎじゃないか。熊の痕跡も多数。実際、熊が出たという理由で入山禁止になっていた。雨竜沼湿原は、大草原のヘヴン。初めて訪れたけど、気に入った。お弁当を背負ってハイキングしたいね。沢臭い場違いな野郎二人で、小さい子供に見つめられながら無事下山。南暑寒荘で自販機に癒される。170円。しっかり小銭を用意しておこう。北竜の温泉で打ち上げ解散。遠軽まで2時間30分のドライブは流石に疲れました。